バイオマーカー・トピックス(No14.2008年5月27日)
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バイオマーカーの探索・発見・適応への関心が内外で急速に高まってきています。トランスクリプトミクス、プロテオミクス、メタボロミクス等のポストゲノミクス研究の急速な進歩と実用化、テーラーメイド医療の進展、癌などの各種疾病の早期発見・診断への関心の高まりなどを背景に、それに寄与できるバイオマーカーが注目されてきているからです。
「バイオマーカー・トピックス」は内外で発信される数多くのニュースや雑誌記事、論文などから適宜選んで、その要約やポイントを日本語で紹介するものです。
皆様の研究活動やビジネスに少しでも役立てばと願っています。
なお、翻訳はサイリックが担当しており、専門用語などは的確でない場合もあることをご容赦ください。また長文の場合はサイリックの判断で一部のみを紹介しています。正確なことは直接原典で確認してください。(多田 丞)
<目次>
・国立循環器病センター、心臓肥大防止にかかわるたんぱく質確認 3
・JHUPO 第6回大会―創薬、バイオマーカー探索に向けて(2008年7月29-30日) 9
・日立製作所、日立エンジニアリング・アンド・サービス、食品中の大腸菌をMEMSで自動計測 10
・オムロンが診断チップ(診療所で使用できる癌診断チップ) 11
・HUPO(日本ヒトプロテオーム機構)第6回大会(創薬,バイオマーカー探索に向けて) 12
(2008年5月16日)
尿検査だけでの患者拾い上げは困難
厚労省は透析症例数の増加を問題視する一方で、2008年度から始まった特定健診では、必須検査項目から血清クレアチニン(Cr)を外すという施策をとった。腎機能障害の発生リスクは、尿蛋白検査、血圧測定、血糖検査などにより把握可能であるというのがその理由だが、要はコストの問題で削除の対象になったのだ。
ところが、虎の門病院(東京都港区)健康管理センター部長で、日本腎臓学会・日本人間ドック学会合同委員会の委員長の原茂子氏は、「尿検査だけではCKDの拾い上げは不十分」と指摘する。
原氏らは、茨城県の協力を得て、06年に同県内の36市町村で基本健康診査を実施した、40~74歳の18万7233人(男性6万3849人、女性12万3384人)を対象に断面調査を実施。推算糸球体濾過量(eGFR)60mL/分未満のCKD該当者における、尿蛋白陽性や高血圧の合併頻度を算出した。GFRの推算には日本人のeGFR推算式を使用した。
(2008年5月19日)
泌尿器科学会vs厚労省で揺れる「PSA検査」とは?
前立腺がん急増
(夕刊フジ・2008年5月19日付)
男性なら誰でも注意したい前立腺がん。その早期発見の手がかりとなる「PSA検査」が今、揺れている。50歳以上年1回の検査を推進する泌尿器科学会と、集団検診での実施に疑問を持つ厚労省の間で対立が続いているのだ。受けるべきか、はたまた不要な検査なのか。「PSA検査」、その実力は?
男性のがんで死亡数の増加率がナンバーワンの前立腺がん(死亡率は8位)。2020年には罹患(りかん)者数が肺がんに次いで第2位になると予測され、今後、米国(がんの罹患1位、死亡率2位)に近づく推移が懸念されている。それだけに、早期発見がカギを握る。
前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSA検査は15年ほど前から本格的に普及。前立腺に何らかの異常があると血液中に漏れ出す量が増えるタンパク分解酵素(PSA)の濃度を調べるもので、高い値になるほどがんの確率が高くなる。
「前立腺がんは早期では自覚症状がなく、症状が出てからだと前立腺を破ったり、転移している進行がんの可能性が高い。進行前の発見には欠かせない」とPSA検査の重要性を話すのは、東京医科歯科大学泌尿器科の木原和徳教授。
ただ、数値はがんだけでなく、前立腺肥大や前立腺炎でも上昇する。つまりあくまでリスク指標なのだ。がんの確定や悪性度を調べるには前立腺の組織を針で刺して採取する精密検査(生検)をするしかなく、結果的にPSA値に対するがんの見つかる確率は別表のような割合だ。
表 【PSA値とがん発見率の関係】
100以上→まず転移がん
10-20→約2人に1人
4-10→約3人に1人
2.5-4→約6人に1人
1以下→非常に安全
*値単位はナノグラム、血液1ミリリットル中
通常、基準値の4を超えると生検がすすめられるが、50代の比較的若い年齢の場合などは発見の遅れが怖いので3以上で行われるケースもある。ちなみに米国のがん学会では、2.5以上の生検を推奨している。
前立腺がんは他のがんに比べて進行が遅いケースが多い。国内外約200の論文を調べたという厚労省は、その結果「検診での早期発見が死亡率減少につながるか不明」との“集団検診懐疑論”を支持していた。
ところが現在、米国と欧州でPSA検査の有効性に関する大規模研究が行われており、中間報告では転移や死亡率の減少が報告されている。泌尿器科学会の猛反発もあり、今後、厚労省は指針の改訂を検討せざるを得ない雲行きだ。
「PSA検査のもうひとつのメリットは近い将来のリスクも分かること。2以下はかなり安全、1以下なら非常に安全といえるので次に受けるのは3年後でもいい」(木原教授)
米国では50歳以上の75%は少なくとも1回以上はPSA検査を受けているが、日本では全国7割の市町村が公費を投じた集団検診に取り入れているものの、受けるかどうかは個人選択となり、受診率はだいたい3-4%が実情だ。
前立腺がんは家族歴も大きく関係し、親兄弟に1人いれば2倍、2人なら5倍、3人なら11倍と発症リスクが跳ね上がる。
「家族歴があるなら40代から。とにかく1回は受けて自分のリスクを調べてもらいたい」と木原教授。
前立腺がんに限らず、病気は早期発見に越したことはない。はじめの一歩が肝心だ。
(2008年5月20日)
国立循環器病センター、心臓肥大防止にかかわるたんぱく質確認
(2008年5月20日/日経産業新聞)
国立循環器病センターは19日、高血圧などの影響で起こる心臓肥大を防ぐ作用にかかわるたんぱく質を見つけたと発表した。RGS4というたんぱく質で、心臓を保護するホルモンが増加するにつれて活性化していた。このたんぱく質を調べれば、心不全になりやすい人を事前に見つけ出せる可能性があるほか、治療にも役立つとみている。
岸本一郎医長と徳留健室長らの成果で、米医学誌サーキュレーション5月号に掲載された。
(2008年5月20日)
骨量調節の仕組み解明、東大など、骨粗しょう症治療に道
(日経産業新聞 2008年5月20日付)
東京大学の鄭雄一教授らと千葉大学、国立成育医療センター、埼玉医科大学のグループは、骨の形成を調節している遺伝子の働きをマウス実験で確かめた。胎児期に働く遺伝子の働きを活性化させれば、成人でも骨の量を増やせることが分かったという。骨粗しょう症の治療などにつながる成果。
米科学誌デベロップメンタル・セル(電子版)に論文を発表した。
研究グループは、胎児期に体の左右などを決める働きをしている「ヘッジホッグたんぱく」に着目。このたんぱく質をつくる遺伝子は通常なら大人になるとあまり働かなくなるが、遺伝子改変によって、大人になっても活発に働いているマウスを作製して解析した。このマウスの骨の量を調べると、およそ二倍に増えていた。
このマウスと同様の遺伝子変異を持っている人間の患者二人を調べてみても、同性・同年代の人と比べて骨の量が五割ほど多かった。
逆に、ヘッジホッグたんぱく質の働きを妨げる物質をマウスに一カ月にわたって投与すると、投与しなかったマウスと比べて骨の量が三割ほど減少した。
ヘッジホッグたんぱく質をつくる遺伝子は、皮膚などで活性化するとがんを引き起こすと考えられている。ただ、骨粗しょう症患者の骨の弱った部分だけに遺伝子を活性化させる物質を投与することができれば、副作用なしに患者の骨の形成を促進できる可能性があるという。
(2008年5月22日)
国立がんセンター研究所、高悪性胃がん関連遺伝子を特定
悪性度が高い胃がんに関連する遺伝子を、国立がんセンター研究所腫瘍ゲノム解析・情報研究部の吉田輝彦部長を中心とするチームが特定、18日付の米科学誌『ネイチャージェネティクス電子版』に発表した。
これまで機能がはっきりしていなかった「PSCA」と呼ばれる遺伝子。この遺伝子の塩基配列が1カ所だけ違う「ハイリスク型」だと、そうでない人に比べ、スキルス胃がんなど悪性度がより高い「未分化型」胃がんになる危険性が約4倍高いことが分かった。
ハイリスク型は米国の白人より日本人に多く、吉田部長は「日本人に未分化型胃がんが多いのはこのためかもしれない」とみる。だが、発症には、この遺伝子以外に数多くの要因がかかわっている、とみられるよいう。
チームはSNPと呼ばれるゲノムの延期配列のわずかな違い(個人差)と胃がんとの関係に着目。未分化型胃がんの患者約930人と、健康な約1,400人の塩基配列を比較し、PSCA遺伝子との関連を突き止めた。
だが、ヘリコバクターピロリ菌がかかわる「分化型」胃がんとの関連は見られなかった。
この遺伝子は、胃がん細胞では働きが弱っていることもわかり、吉田部長は「癌を抑制する役割あるのではないか」と推定している。
(「フジサンケイ・ビジネスアイ」2008年5月22日、他新聞各紙掲載)
<関連情報>
(独法)衣料基板研究所「平成18年度研究成果報告書」より
ゲノム関連技術によるがんの個性の包括的把握に基づく医薬品開発の起動と、がん診療の革新を目指す研究
総括研究代表者 吉田 輝彦(国立がんセンター研究所腫瘍ゲノム解析・情報研究部部長)
1.プロジェクト開始から現在までの研究の要旨
がん組織のゲノム・エピゲノム解析を通して、個別のがんの診断・治療標的分子同定に基づく医薬品の開発を目指した研究と、分子プロファイリングによる予知医療の開発研究を行った。(1)肺がんホモ欠失領域から候補がん抑制遺伝子群を抽出し、その一つPTPRDは肺がんの50%以上で発現抑制を示した。(2)胃がん・食道がんの分子標的候補として、脱メチル化によってがんで活性化されており、かつ細胞増殖等に関わる転写因子2種を同定し、その下流の受容体型キナーゼ等の遺伝子を見出した。低分化胃がん及び食道がんの治療標的候補としてヘッジホッグ経路を同定し、その下流に上皮-間葉転換関連遺伝子群が存在すること、機能的に細胞増殖・浸潤抑制の標的となることを示した。(3)ドセタキセル耐性乳がん臨床組織で発現上昇する遺伝子群から、動物モデルにおいてsiRNA-アテロコラーゲンDDSにより薬剤耐性を解除しうる遺伝子を同定した。(4)代表的な固形がん臨床検体に対して、高密度ゲノムアレイ等を用いて網羅的構造異常や発現プロファイル解析を行ない、新規創薬標的候補分子の同定を進めた。(5)大腸がん・膵臓がんの前向き臨床試験による計300例を超える症例集積を予定通り終了し、膵がんにおけるゲムシタビンの効果予測に資する遺伝子候補を得た。(6)骨軟部腫瘍の小円形細胞タイプと紡錘形/多形細胞タイプを分ける遺伝子発現プロファイルを見出した。悪性線維性組織球腫が遺伝子発現上、他の腫瘍の亜型として再分類可能であることを示した。滑膜肉腫の予後不良サブグループ診断が有効である可能性を示した。(7)肝・腎の正常組織・前がん状態にある組織・がん組織においてBACアレイ-メチル化CpGアイランド増幅法による解析から、ゲノム規模のDNAメチル化異常は、前がん状態から肝細胞がん・腎細胞がんの悪性進展まで継続して寄与することを示唆し、通常型腎細胞がんの新規分類を確立した。
2.平成18年度(単年度)の研究の要旨
がん組織のゲノム・エピゲノム解析を通して、個別のがんの診断・治療標的分子同定に基づく医薬品の開発を目指した研究と、分子プロファイリングによる予知医療の開発研究を行った。(1)がん抑制遺伝子候補の一つPTPRDは肺がんの50%以上で発現抑制を示すことを見出した。(2)胃がん・食道がんの治療標的候補として同定したヘッジホッグ経路の下流に上皮-間葉転換に関わる遺伝子群が存在すること、機能的に細胞増殖・浸潤抑制の標的となる可能性を示した。(3)乳がんのドセタキセル耐性を解除しうるsiRNA医薬の安全性をマウスで確認した。(4)肺がん・胃がん・食道がん・乳がん・膵がん・肝がん等の固形がん臨床検体に対して、高密度ゲノムアレイ等を用いて網羅的構造異常や発現プロファイル解析を行ない、新規創薬標的候補分子の同定を進めた。(5)大腸がん・膵臓がんとも前向き臨床試験による計300例を超える症例集積が予定通り終了した。膵がんにおけるゲムシタビンの効果予測解析については、針生検で109遺伝子、リンパ球検体で80遺伝子の薬剤感受性関連の候補遺伝子を特定し、層別化因子に値する定性的な感受性因子候補を得た。(6)骨軟部腫瘍診断上の課題となっている悪性線維性組織球腫が遺伝子発現上不均一な腫瘍の集合であり、他の紡錘形/多形細胞タイプ腫瘍の多形型亜型として再分類可能であることを示した。滑膜肉腫において、低分化型亜型に相当すると思われる予後不良サブグループを同定し、遺伝子発現によるサブタイプ診断が有効である可能性を示した。(7)肝・腎の正常組織・前がん状態にある組織・がん組織においてBACアレイ-メチル化CpGアイランド増幅法によるメチル化プロファイルを集積し、ゲノム規模のDNAメチル化異常は、前がん状態から肝細胞がん・腎細胞がんの悪性進展まで継続して寄与することを示唆し、通常型腎細胞がんの新規分類を確立した。
3.研究分担体制
研究課題
(1)骨軟部腫瘍の発現プロファイリングに基づく研究
(分担研究者 吉田 輝彦 国立がんセンター研究所腫瘍ゲノム解析・情報研究部長; 市川 仁 国立がんセンター研究所腫瘍発現解析プロジェクトリーダー)
(2)胃がんの発現プロファイリングに基づく研究
(分担研究者 坂本 裕美 国立がんセンター研究所 腫瘍ゲノム解析・情報研究部 室長)
(3)肺がんの発現プロファイリングに基づく研究
(分担研究者 横田 淳 国立がんセンター研究所 生物学部 部長)
(4)食道がんの発現プロファイリングに基づく研究
(分担研究者 佐々木博己 国立がんセンター研究所 腫瘍ゲノム解析・情報研究部 室長)
(5)大腸がん・膵がん・肉腫の発現プロファイリングに基づく研究
(分担研究者 小泉 史明 国立がんセンター研究所 化学療法部 室長)
(6)成人白血病の発現プロファイリングに基づく研究
(分担研究者 市川 仁 国立がんセンター研究所 腫瘍発現解析プロジェクト リーダー)
(7)肺がんのアレイCGH解析に基づく研究
(分担研究者 河野 隆志 国立がんセンター研究所 生物学部 室長)
(8)肺がん・膵がん・肝がんのアレイCGH解析に基づく研究
(分担研究者 柴田 龍弘 国立がんセンター研究所 ゲノム構造解析プロジェクト リーダー)
(9)胃がん・乳がん・白血病のアレイCGH解析に基づく研究
(分担研究者 細田 文恵 国立がんセンター研究所 ゲノム構造解析プロジェクト 室長)
(10)肝がん・腎がん・胃がん・子宮頚がんのDNAメチル化プロファイリングに基づく研究
(分担研究者 金井 弥栄 国立がんセンター研究所 病理部 部長)
(11)アテロコラーゲン・トランスフェクションアレイとDDSによる核酸医薬品開発研究
(分担研究者 落谷 孝広 国立がんセンター研究所 がん転移研究室 室
(2008年5月22日-23日)
第三回日本分子イメージング学会総会が開催さる
<分子イメージングとは>
近年、世界的に「分子イメージング」の研究と実用化に対して注目が集まっています。分子イメージングとは、生体内での分子プロセスの可視化に関する基礎的・臨床的研究、および開発された可視化手法を利用する応用研究を示し、新しいイメージング技術によって生命体を明らかにしていこうとするものです。これらには、臨床画像診断学や基礎生命科学におけるイメージング研究はもとより、複数の可視化法の融合研究および異なった技術分野の統合による新情報の取得といった研究も含まれると考えられ、多くの分野の研究者の参入と密接な情報交換、および共同研究が不可欠です。
<分子イメージングの動向>
米国では数年前より、分子イメージングの将来性を見越して、National Institutes of Health (NIH)を中心に大きな予算が計上され、多くの大学・研究機関で活発な研究活動が開始されている他、分子生物学や画像医学に関連する企業もまた、分子イメージング研究に競って参入しています。ヨーロッパでも、European Commissionが本研究分野を重要課題のひとつに選定し、European Molecular Imaging Laboratories (EMIL)、Diagnostic Molecular Imaging (DiMI)などを形成、本格的な研究体制が構築されつつあります。これらに対応して、北米を中心にSociety for Molecular Imaging、Academy of Molecular Imaging、EU地域ではEuropean Society for Molecular Imaging、アジア地域ではKorean Society for Molecular Imaging等が設立され、産・官・学の連携体制の下、活発な研究が始まっています。
本邦でも、分子イメージング研究に対して本年度より文部科学省、厚生労働省、経済産業省による研究予算の配分が始められ、大学、研究機関、企業を含めた連携が組まれつつあります。このような状況下において、これまでにも多くの研究者や諸学術団体がそれぞれに活発な活動が行われています。しかしながら、単一分野における個別の活動には限界もあり、連携を重視した諸外国の研究活動に対して大きく後退することが懸念されるところから、本邦における分子イメージング学会設立への要望が内外から高まってまいりました。
<第3回総会・会長挨拶―抜粋>
分子イメージングといっても、人によって考えるイメージが随分異なっています。マウスなどの小動物イメージング、PET, SPECT, MRI, 光イメージングなどを使った画像、などが共通点でしょうか。人も年齢を経て徐々に成長していくように、分子イメージング学会がその回数を重ねるにしたがって「分子イメージング」も確立してゆくことでしょう。
第3回学会では、特別講演として米国のSteven Larson先生による「Molecular imaging using PET in the development of anti-cancer drug」、シンポジウム1として「蛍光ツールの活用による、個体・疾患イメージング最善線」、シンポジウム2として「MRIと分子イメージング」を企画しました。
分子イメージングが最も成功した例は、ブドウ糖代謝を画像化するFDG-PETです。それではFDG-PETに続くのは何でしょうか? 分子イメージングの応用範囲を広げるには、あるいは臨床応用するにはどうすればよいでしょうか?
そこでシンポジウム3として「分子イメージングを活用した創薬へ」を行います。分子イメージングのこれからに向けて活発に議論を重ねましょう。
<シンポジウムより>
シンポジウム(3)「分子イメージングを活用した創薬へ」
司会:尾上 浩隆(理化学研究所分子イメージング研究プログラム)、栗原 千絵子(放射線医学総合研究所分子イメージング研究センター)
渡辺 恭良(理化学研究所分子イメージング研究プログラム)
「分子イメージングによる神経変性疾患に対する創薬戦略」
工藤 幸司(東北大学・先進医工学研究機構・高度情報通信分野)
「アルツハイマー病の光技術を用いた診断」
小林 久隆(National Institutes of Health, Bethesda,
MD, USA)
「Molecular imaging; bench-to-bedside.」
矢野 恒夫(理化学研究所分子イメージング研究プログラム)
「分子イメージングによる治療薬・診断薬の同時開発:バイオマーカーの活用」
(2008年5月23日)
JHUPO 第6回大会―創薬、バイオマーカー探索に向けて(2008年7月29-30日)
日本ヒトプロテオーム機構(JHUPO)第6回大会―創薬、バイオマーカー探索に向けて―が下記の要領で開催される。http://www.jhupo2008.jp/
【主 催】 日本ヒトプロテオーム機構(JHUPO)
【大会委員長】 高尾 敏文(大阪大学蛋白質研究所 機能・発現プロテオミクス研究系)
【大会 期日】 2008年7月29日(火)~30日(水)
【会 場】 ホテル阪急エキスポパーク(吹田市)
【演題募集期間】2008年4月16日(水)~5月15日(木)
(抄録は英語のみ。半角2000文字以内)
一般演題(口頭・ポスター発表)を募集します。奮ってご参加ください。
○特別講演
・創薬とペプチド
寒川 賢治 (国立循環器病センター研究所)
・Blood-based exopeptidase activities as biomarkers for
cancer
Paul Tempst(Memorial Sloan-Kettering
Cancer Center New York USA)
○シンポジウム
・プロテオミクスから創薬へ
オーガナイザー:夏目 徹(産総研生物情報解析研究センター)
・プロテオミクスによるがんのバイオマーカーと治療標的の探索
オーガナイザー:山田 哲司(国立がんセンター研究所)
・ペプチドミクスによるバイオマーカー、活性ペプチドの探索
オーガナイザー:南野 直人(国立循環器病センター研究所)
・疾患解明をめざした新しい糖鎖解析技術の開発
オーガナイザー:三善 英知(阪大院医)
和田 芳直(大阪府立母子保健総合医療センター研究所)
・プロテオーム解析技術の新展開 ~創薬ターゲット/臨床マーカー発見を目指して~
オーガナイザー:小田 吉哉(エーザイ)、西村 紀(島津製作所)
・ヒトプロテオミクスのための試料調製の標準化
オーガナイザー:中村 和行(山口大院医)
・蛋白質のフォールディング病
オーガナイザー: 後藤 祐児(阪大蛋白研)
・Tsugita Memorial Lecture
オーガナイザー:曽根 純一(日本電気)
(2008年5月23日)
関西ペとマイクロ化学、残留農薬検査の簡易型キット
―感度、従来の2000倍。(2008/5/23)
東京大学発ベンチャーのマイクロ化学技研(川崎市、楫重幸社長)と関西ペイントは、従来製品に比べ最大二千倍の感度で農作物の残留農薬を検出できる低価格の簡易型検査キットを開発した。農作物を洗った水を吸着剤を使って濃縮、農薬の有無を化学反応で測定する。食の安全への意識の高まりを背景に農家や食品加工会社へ売り込む。
新しい検査キットは「アグリケム」。サンプル出荷を始めており、今秋に本格的に販売する。検出の感度は最高で1PPB(PPBは十億分の一)。
検査できるのは殺虫剤に多く使われる有機リン系農薬とカーバメート系農薬。農作物を水で洗った溶液を吸着剤に通して農薬成分を吸着。それを専用の溶液に溶かすことで百倍に濃縮できる。
検査は「コリンエステラーゼ」と呼ばれる酵素と発色剤を使う。(以下省略)
(2008年5月23日)
日立製作所、日立エンジニアリング・アンド・サービス、食品中の大腸菌をMEMSで自動計測
(日経産業新聞2008年5月23日付)
内容は省略
(2008年5月22日)
家電量販店の売り場には、血圧や血糖値を自己測定できるデジタル計測器の新製品が相次いで並び始めた。ビックカメラ新宿西口店の健康器具売り場では血圧計が前年同期比10%増の売れ行きという。
タニタは6月に、デジタル尿糖計「UG-201」を発売する。センサー部に尿を振りかけて尿糖値の測定をするため、外出先でも簡単に利用できるという。
ジョンソン・エンド・ジョンソンが6月に発売する血糖自己測定器「ワンタッチウルトラビュー」は、カラー液晶画面の採用と、アニメで操作方法を解説する機能付きだ。
オムロンヘルスケアも、家庭用の血糖値測定器「プレシジョン エクシード」を発売した。
UG-201(タニタ)
プレシジョン エクシード(オムロンヘルスケア)
(website 「ヘルスな話題」より)
(2008年5月25日)
オムロンが診断チップ(診療所で使用できる癌診断チップ)
オムロンは、癌になると体内で増える特定タンパク質を高精度で検出できる「タンパク質チップ」を開発した。ナノテクノロジーを駆使した。病院や診療所などでも簡単に使えるという。3年後をめどに実用化する。
癌などを発症すると血液や尿のなかに疾患ごとに特定のタンパク質が微妙に増える。これを調べれば病気の発症がすばやく分かり、早期治療につながる。健康診断などで使えば予防にも役立つとき対される。
新チップはガラスと樹脂でできた基盤の上を薄い金で覆い、数百nmの微細な水を作った。金表面には特定タンパク質と結合する抗体を多数付着させた。血液や尿をチップに数的たらし、分析装置にセットすれば数分で肝臓がんの指標となるタンパク質を高精度で検出できる。
(日経産業新聞 2008年5月23日付)
<関連ニュース>
『たんぱく質チップ』普及の芽
数センチ角のチップに血液や尿を載せるだけで、がんや糖尿病などの病気を早期発見できる「たんぱく質チップ」。未来の診療器具として1990年代後半から注目されてきたが、「検出結果を調べる装置が大きい」「手間がかかる」といった課題を抱え、普及が進まなかった。しかし最近になって課題克服につながる新技術が登場、医療の現場や家庭でも普及する可能性が広がってきた。
「検出装置が手のひらサイズになり、試薬を使わずに検査ができるようになること」。オムロン先端デバイス研究所の青山茂マイクロフォトニクスグループ長は、たんぱく質チップが家庭に普及するための条件についてこう話す。
たんぱく質チップはガラスなどの基盤の上に、病気に関係するたんぱく質と結びつく抗体を並べた構造。たんぱく質が抗体と結合したかどうかを調べる際に、現在は試薬や大がかりな検出装置を使っている。試薬は化学反応を起こして検査することになるため、大病院や検査会社なら使いこなせるが、開業医や一般の人には難しく普及しなかった。
しかし、問題を解決するための糸口が見えてきた。オムロンは大阪大学の柳田敏雄教授と共同で、試薬を使わずにたんぱく質と抗体の結合を検出する技術を開発した。
血液などの試料をチップに載せた後、様々な波長の光を含む白色光をチップに照射する。吸収される光の波長を調べれば、血液などの試料に病気に関係するたんぱく質が含まれているかどうかが高精度で判断できる仕組みだ。
検出用の白色光チップの内部に設ける細い溝を通じて照射するだけで済むので、大がかりな光学装置も要らない。「3年後に開業医向け、6年後には家庭向けを実用化したい」と青山グループ長は意気込む。
たんぱく質が抗体と結びついたら、自動的に光信号を発信する──。富士通研究所は昨年、こんなたんぱく質チップの基本技術を開発した。オムロンの検出法と同じように、試薬を使わなくても狙いのたんぱく質を検出できるようになる。
ナノ(ナノは10億分の1)メートルサイズの微細なワイヤの先端に抗体を付けておき、たんぱく質が結合したかどうかをワイヤの動きで調べる。ワイヤの材料にはDNA(デオキシリボ核酸)を使った。富士通研ナノテクノロジー研究センターの横山直樹センター長は「バイオとナノテクノロジー」(超微細技術)の研究者がアイデアを出し合った」と開発成功に至った経緯を説明する。数年後までにチップを試作する計画だ。
家庭でも、たんぱく質チップを使った検査が手軽にできるようになれば、インターネットで検査結果を医療機関に送り、体の状態を細かくチェックするといった新しい医療サービスにもつながる。病気の前兆をとらえて早期の予防ができるかもしれない。
たんぱく質チップが家庭や医療現場で普及するための2つの大きな条件を克服する見通しはついてきた。残る課題はチップや検出装置を低コストで作る技術を開発することだ。
現在、家庭で使われている高価な医療機器は高級タイプの血圧計で、価格は数万円になる。「たんぱく質チップの場合も、装置の価格を同程度にしなければ購入してもらえない」とオムロンの青山グループ長はみる。チップの価格も1000円以内に抑える必要がある。(奥野由美子) (日経産業新聞 2005年4月15日)
(2008年5月26日)
HUPO(日本ヒトプロテオーム機構)第6回大会(創薬,バイオマーカー探索に向けて)
開催日時・会場
開催日時:平成20年7月29日(火)~30日(水)
会場 :ホテル阪急エキスポパーク(吹田市)
主催者 :日本ヒトプロテオーム機構(JHUPO)
大会委員長 高尾敏文(阪大蛋白研)
特別講演
7月29日
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14:30-15:20 |
Blood-based exopeptidase activities as biomarkers for cancer
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7月30日
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14:30-15:20 |
創薬とペプチド |
シンポジウム
7月29日
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9:30-12:00 |
プロテオーム解析技術の新展開
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9:30-11:00 |
Tsugita
Memorial Lectures
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11:00-12:00,
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疾患解明をめざした新しい糖鎖解析技術の開発
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15:30-18:00 |
プロテオミクスから創薬へ
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7月30日
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9:30-12:00 |
ペプチドミクスによるバイオマーカー、活性ペプチドの探索
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9:30-12:00 |
ヒトプロテオミクスのための試料調製の標準化 |
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15:30-18:00 |
プロテオミクスによるがんのバイオマーカーと治療標的の探索 |
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15:30-18:00 |
蛋白質のフォールディング病
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