未来のバイオ技術(2006年8月1日)
Dr. James Canton, CEO 2006(Institute for Global Futures, Inc.)のレビュー: ヒトゲノムのマッピングは始まったばかりである。ゲノミクス、バイオインフォマティクス、システムバイオロジー、プロテオミクスはヘルスケアから農業までバイオテクのすべてに影響を与える進化設計科学に変化をもたらすだろう。 人間の健康を強化することは21世紀で最大の市場になるだろう。
組織や器官の合成、「友達のような」バイオ・ロボット、バイオ-nanitesおよび人工頭脳、細胞修復システム、埋込み用バイオチップ等
これらは既に研究開発は進んできているが、実用化に至ったものはまだ少ない。
●分子修復用のnanite(*1)
神経疾患によりダメージを受けた絶縁層(insulating layer)に対して(治療目的等で)神経細胞の軸索内へbionanite(*2)をり旅させる。
*1 nanite:遺伝子レベルの分子やナノスケール・デバイスのためのの概念。naniteは生物学(ナノバイオ)あるいは機械(ドライナノ)の概念。最近はナノボット(nanobot)とも称される。ナノボットとは、目に見えないほど小さい「ロボット」。このロボットの実用化により、人体の様々な部分での細かな治療が可能になる。
*2 bionanite:個人用のバイオナノユニット―生物学的/有機体ナノボット
●合成組織システムなど
合成組織システム、細胞のマニフォールド(多様体)、器官等の補綴のためのハイブリッド生物学、組織の代替・交換、その他の多くのアプリケーション。バイオチップ上に結合されるゲノミクス「ハードウェア」:サンプル物質から得られるDNAはバイオチップ表面上のレセプター・プローブとハイブリダイゼーションを起こすことで「(疑問に対する)回答」が得られ、それを光学的手法によって読み取り、「バイオマーカー」の存在を検知できる。
プロテオミクスから形成される「生命の車輪」("wheel of life")は、新たなジェノ・ファーマコピア・ソリューション(geno-pharmacopia solution)によってもたらされるブループリントであり、加齢(エージング)などによって起こる様々な病気をバーチャリーに解決できる手法を用意する。
●神経の補綴(neural prosthetics)、体内埋め込み型バイオチップ、人工頭脳用のマイクロ・デバイス。
.これらは、数年前まではSFの材料であったが、現在ではその一部は生産されており、患者にも提供され始めている。
例えば、メドトロニック(Medtronics)社によって開発され、出荷されている製品などがある。彼らは、最近、例えばてんかん症を緩和する目的で体内に埋め込んで使える(人工)神経、あるいはその他の神経疾患の治療用の様々なデバイスを作り始めている。
● デンドリマー、蛋白質
これらはタンパク質の挙動を模倣したもので、様々な使い道が考えられている。標的とする細胞を対象として様々なアプリケーションを考え、例えばバイオプローブを体内送達システムに応用するというようなことが考えられている。
現在の研究開発は、このようなテーマに取り組んでいる。
高度な知覚・神経用のデバイス、神経の相互結合システム(neural interconnect systems)、またミクロサイズのマシン、ナノサイズのマシン等は体内の様々な組織や器官、血液などを修復したり、機能を向上させるのに体内をパトロールするようになる。これらの開発も既に始められている。
● リボソーム
それは生きている細胞の全てに備わっているナノサイズの鋳物工場( nanofoundary)である。これらは研究中であり、ナノバイオ・マシンを創造するためのハイブリッド工学につながるものとして画期的である。
●バイオテクの「ソフトウェア」―組換え蛋白質のためのプロテオミクス、必要なときに供給できるタンパク質の合成や生産、特定の細胞システムから形成される特定の有機体なども創造されつつある。これらもいずれは実現するであろう。
筆者のジェームズ・カントン博士(Dr. James Canton)は未来学者であり、作家であり、公認された解説者であり、「Fortune 1000」の助言を行っているシンクタンクグローバル・未来研究所(Institute for Global Futures)のCEOである。また、彼は国立ナノテク・イニシアティブ(National Nanotechnology Initiative)、国立科学財団(National Science Foundation)、米国政府、MITメディア研究所(MIT's Media Lab、欧州)、CNN等の各機関のアドバイザーでもある。
カントン博士のウェブサイトは下記のようである。
この記事の原文は、下記サイトから
http://www.globalrelocation.us/blog/2006/06/biotech_futures_1.html

