pre‐mRNAスプライシングに影響を与えるシスエレメンツおよびトランスファクターの分析・同定のためのミニ遺伝子リポーター(2006年7月18日)
ヒトの遺伝子は全て、イントロン、エクソンの各領域内にシスエレメンツ(*1)と呼ばれる種々の配列を有しているが、それらは正確で効率的なプレ‐メッセンジャーRNA(pre-mRNA)のスプライシングのために必要な配列である。
Gopal Singh and Thomas A. Cooper
BioTechniques Volume 41, Issue 2 (August 2006)
ヒトの遺伝子は全て、イントロン、エクソンの各領域内にシスエレメンツ(*1)と呼ばれる種々の配列を有しているが、それらは正確で効率的なプレ‐メッセンジャーRNA(pre-mRNA)のスプライシングのために必要な配列である。
最近のコンピューターを用いた分析で、大部分のヒトのエクソンはスプライシングのためにシスエレメントを含んでおり、その高頻度の出現は疾患の原因となるpre-mRNAの分裂(disruption)という遺伝子変異をきたす。
ミニ遺伝子(minigene)(*2)は、疾病の直接の原因となる遺伝子変異を同定したり、あるいは一塩基多型(SNPs)がスプライシング効率に影響を与えるかどうかなどを決定するための手段を提供する。
ミニ遺伝子はまた、シスエレメントがある細胞特有のスプライシングを要求するかどうかを識別するための、別のスプライシング実験においてツールとなるものであり、また特定のRNAに結合するタンパク質による個別のスプライシングの特徴を示し、さらにはスプライシングを制御しているシスエレメント等ののスプライシング規制因子(スプライシング・レギュレーター)の結合に働いている。
我々は、今、シスエレメンツの迅速なクローニングおよび分析のために設計された広範な用途のミニ遺伝子プラスミド・ベクター、およびスプライシングの効率に影響を与える、あるいは細胞特有のスプライシング規制因子であるトランス・アクティング・ファクターズ(trans-acting factors)(*3)を提供している。
(*1)シスエレメント(cis element):ある遺伝子と同じDNA上に存在して、その転写活性に関係する領域
(*2)ミニ遺伝子(minigene):タンパク質のコード領域のみからなる人工遺伝子で、適当なプロモーターと組み合わせて、レポーター遺伝子として用いる。
(*3)トランスファクター(trans factor):伝達因子
本論文の前文は、下記のサイトから
http://www.biotechniques.com/default.asp?page=aop&subsection=article_display&display=full&id=112208

